マシン汚れモニタリングと汚れ防止技術のIoTによる融合

  • 坂田 人丸
    株式会社メンテック 富士事業所<sup> </sup> 技術開発課

書誌事項

タイトル別名
  • Optimization of Operation by Monitoring Paper Machine Deposits
  • マシン汚れモニタリングと汚れ防止技術のIoTによる融合 : SmartPapyrus導入効果について
  • マシン ヨゴレ モニタリング ト ヨゴレ ボウシ ギジュツ ノ IoT ニ ヨル ユウゴウ : SmartPapyrus ドウニュウ コウカ ニ ツイテ
  • ―Benefits of SmartPapyrus<sup>TM</sup>―
  • ─SmartPapyrus<sup>TM</sup>導入効果について─

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抄録

<p>古紙を原料とする抄紙工程において汚れの問題は避けられず,取り分け中性紙化が進む中でドライパートのピッチはより粘着性を帯びて増加し,それらに由来する欠点や断紙が生産性に与える影響は年々大きくなっている。</p><p>さらに,古紙原料の配合や古紙の質(含有する汚れ量)の変動,さらには白水温度などの季節要因などによって,日々刻々とマシンの汚れの場所や状況が変化するため,その都度マシンコンディションや汚れ状況を確認して,汚れ防止薬品の使用量やカンバスクリーナーなどの用具洗浄設備の稼働条件の調整が必要となる。</p><p>なかでも稼働中のドライパートにおいては,フード内の100℃を超える高温・多湿の環境に入ってドライヤーやカンバス汚れ状況を確認することは現場の操業においては最も過酷な作業の一つである。</p><p>そこで当社はマシンの汚れを遠隔で常時モニタリングし,かつ定量化した上で,汚れ量に応じて薬品の散布量や薬品散布装置の運転条件,さらにはカンバスクリーナーなどの洗浄条件をコントロールすることにより,マシンコンディションを最適化するシステムSmartPapyrusTMを開発した。</p><p>本報告では,マシン稼働中の上段カンバスにおいて産業用カメラを用いて汚れ量をモニタリングし画像処理によって定量化するSmartDepo.TMを開発し,実機に適用した結果を報告する。また,薬品の吐出量制御,使用状況の管理を操業管理室で一括して行い,薬品の使用状況に応じて自動で薬品を発注するSmartChemicalTMについても実機への適用を始めており,その構想と適用結果について紹介する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 74 (3), 244-251, 2020

    紙パルプ技術協会

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