うつ病等で休職に至る警告サインの明確化

DOI
  • 佐藤 大輔
    社会医療法人二本松会山形さくら町病院 山形県立保健医療大学大学院保健医療学研究科博士後期課程
  • 安保 寛明
    山形県立保健医療大学保健医療学部看護学科

書誌事項

タイトル別名
  • Concretization of Symptomatic Signs Leading to Sick Leave Due to Depression

この論文をさがす

抄録

<p>目的:本研究の目的は,うつ病等による休職者が休職前に感じた症状や変化を診療録や活動記録より抽出し,休職を予期する警告サインを明らかにすることである.</p><p>方法:職場を休職し,精神科医療機関で復職支援プログラムを受け,復職した方30名を対象とした.対象者の診療録およびプログラム中の活動記録より,休職前に感じた症状や変化に関する語句を収集した.収集した語句は内容分析法により類似した表現を集積し,カテゴリ化を行った.また,最も大きな分類の単位について,全体に対しての割合を算出した.</p><p>結果:911語を内容類似に応じてカテゴライズした結果,休職前に生じた症状や変化としては,【気分・覚醒度への影響】は全体の33.8%(以下同様に全体割合),【身体面への影響】は20.1%,【行動への影響】は12.8%,【業務への影響】は10.5%,【認知への影響】は9.1%,【自己悲嘆による影響】は7.6%,【業務環境による影響】は5.7%,【症状の否認】は0.1%であった.</p><p>結語:うつ病等による休職者の休職前に生じた警告サインが具体的に明らかになった.職場において早期介入に資する視点として活用が可能である.</p>

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ