間接灸の温度特性 : 台座灸、温筒灸、棒灸の比較

  • 和田 恒彦
    筑波大学理療科教員養成施設 筑波大学人間総合科学研究科スポーツ医学専攻
  • 全 英美
    一般社団法人 国際障害学生支援機構
  • 宮本 俊和
    筑波大学理療科教員養成施設 筑波大学人間総合科学研究科スポーツ医学専攻

Bibliographic Information

Other Title
  • 間接灸の温度特性
  • カンセツ キュウ ノ オンド トクセイ : ダイザ キュウ 、 オントウ キュウ 、 ボウ キュウ ノ ヒカク
  • - 台座灸、温筒灸、棒灸の比較 -

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Abstract

【目的】間接灸は火傷の可能性もあり温度特性について把握しておく必要がある。しかし先行研究 では1秒未満の詳細な温度変化を検討したものは見受けられない。そこで台座灸、温筒灸、棒灸 の温度特性について検討した。<br> 【方法】4㎜厚のシナベニア板上に置いた1㎜厚のアメゴムシート上に熱電対を施灸部位直下(0.00 ㎜)、直下から外方3.75㎜、7.50㎜、15.00㎜、30.00㎜、45.00㎜の6点に設置し、温度インターフェ イスを介してパーソナルコンピュータに温度データを取り込んだ。棒灸は、熱電対からの高さ20 ㎜と100㎜とした。0.55秒間隔で600秒間計測し、各灸6回測定した。<br> 【結果および考察】平均最高温度は台座灸55.9±5.0℃、温筒灸64.3±3.3℃、棒灸の高さ20㎜は 51.2±4.7℃、 100㎜は30.1℃±3.3℃だった。最高温度までの時間は、 台座灸160.7秒、 温筒灸154.5秒、 棒灸の高さ20㎜は126.7秒、100㎜は182.5秒だった。台座灸の温度曲線は漸増的に温度上昇後、 頂点付近は弧を描き、なだらかに温度下降をした。温筒灸は、台座灸よりも急激に温度上昇し、 頂点付近で少しゆるやかになり頂点から急激に下降した。棒灸の高さ20㎜は、漸増後、頂点はゆ るやかな弧をえがき、非常になだらかに直線的に温度は下降、高さ100㎜は非常になだらかに温度 上昇し、直線的に推移した。台座灸、温筒灸では施灸部外方7.5㎜以遠ではほとんど温度上昇がな かった。台座灸では最高温度付近で急激な温度変化があることがわかった。各種間接灸を使い分 けることにより、異なる刺激を与えることができる可能性が示唆された。<br> 【結語】高頻度の温度計測および施灸周囲の温度測定によりこれまで不明だった台座灸、温筒灸、 棒灸の温度特性をとらえることができた。

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