北海道東部の森林における土壌微生物群集と窒素無機化ポテンシャルの関係

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タイトル別名
  • Relationships between microbial communities and nitrogen mineralization potentials in forest soil at East Hokkaido

抄録

<p>真菌や細菌などの土壌微生物群集は、森林土壌における窒素循環において重要な役割を担っている。微生物は様々な機能を持っているが、微生物の機能群組成と窒素循環の関係性に関しては、いまだ不明な点が多い。本研究では、北海道東部の森林において、土壌微生物群集および機能群の組成・アバンダンスと土壌窒素循環プロセスである純アンモニア化、純硝化、純窒素無機化速度との関係の解明を目的とした。全細菌のアバンダンスおよび窒素循環にかかわる細菌の機能遺伝子のアバンダンスは夏季に有意に低い一方で、外生菌根菌のアバンダンスは夏季に有意に高かった。また窒素循環プロセスとの関係では、全細菌のアバンダンスは各プロセスと有意な相関関係がなかったが、細菌の機能群の中でキチナーゼをエンコードする機能遺伝子のアバンダンスおよび外生菌根菌のアバンダンスは純アンモニア化速度と有意な正の相関がみられた。キチンは真菌の細胞壁に多く含まれることから、外生菌根菌は高分子有機物の分解に加えネクロマスの提供によって、細菌は特に真菌の細胞壁の分解によって土壌窒素循環プロセスのうち純アンモニア化に影響したと考えられる。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390848250131872512
  • NII論文ID
    130007880827
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_504
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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