史跡地樹叢の整備

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タイトル別名
  • Improvement of tree plexus in the historic site

抄録

<p> 愛媛県内の松山城、宇和島城、岩屋寺、河後森城、永納山および旧等妙寺境内などの史跡地の多くの樹叢は、常緑樹のアラカシ、ツブラジイ、クス、落葉樹のアベマキ、クヌギ、コナラなどの天然生広葉樹林やスギ、ヒノキの人工林である。一部の山火事跡地を除いて70年以上手入れが実施されていないため、内部が非常に暗くなって林床に植生が生育していない箇所が多く見られる。このため、内部では雨滴侵食や表面侵食が発生している箇所が見られると共に、倒木も確認された。そこで、その実態を把握し、樹叢の整備を促進させるための指標として、樹叢内で土壌浸透能、照度および形状比を測定した。その結果、土壌浸透能は整備した森林の50%以下、相対照度は同様に50%以下及び形状比は同様に60%以上の値であった。このような状況が持続した場合、既に雨滴侵食や表面侵食の痕跡が認められていることから、これらが要因となって大きな崩壊や倒木につながる恐れが懸念された。そこで、森林整備の第一段階として、まず間伐を実施する。そして、第二段階として、間伐材を活用した木柵工、編策工や木製堰堤などの森林整備の具体的な対策を提示する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390848250131955072
  • NII論文ID
    130007880941
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_546
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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