北海道で発生したカラマツ集団枯損における衰弱木の生理変化と遺伝子発現

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タイトル別名
  • physiological and gene expression change associated with Japanese larch declining in Hokkaido

抄録

<p>近年、北海道東部を中心にカラマツの集団枯損被害が発生している。枯損の直接的な原因はカラマツヤツバキクイムシ(カラヤツ)の穿孔被害であるが、どの程度衰弱した個体が被害を受けているのかは明らかになっていない。被害拡大を防ぐためにも、カラヤツが穿孔個体の生理状態を明らかにする必要がある。被害地では、カラマツの衰弱要因としてならたけ病の発生が確認されている。また、カラヤツ被害木において顕著な樹脂滲出量の低下がみられている。そこで、樹脂滲出に関係する光合成器官に注目し、カラヤツとならたけ病の被害の有無で生理状態・遺伝子発現状態にどのような変化が生じているのか調査した。結果、生理状態に関しては、カラヤツ被害木でクロロフィル量や葉量、当年枝の長さ・数などの減少がみられた。一方で、ならたけ病被害の影響は当年枝長や当年枝数のみにとどまった。遺伝子発現にも被害の違いが表れており、両者の結果を合わせてカラヤツの穿孔可能となるカラマツの生理状態について考察する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390848250132069760
  • NII論文ID
    130007881111
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_775
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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