北海道東部の泥炭湿地林における土壌メタンの放出動態

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タイトル別名
  • Emission dynamics of soil-borne methane in a forested peatland of eastern Hokkaido, Japan

抄録

<p> ハンノキの優占する湿地林内の調査区(15m×30m)において、幹表面(ハンノキ7本、ヤチダモ3本:地上約15cm高)と地表面(10か所)でのメタンフラックスをチャンバー法により2015年5月~2017年11月に計15回(地表面は9回)測定した。土壌間隙水の溶存CH4 /CO2濃度、地温、地下水位も測定した。幹から放出されるメタン(7~10本)と土壌間隙水溶存メタン(12か所)の炭素安定同位体比(δ13C)を2016年と2017年の夏に測定した。</p><p> 幹と地表面のいずれからも、冬季の一部のチャンバーを除いてメタンが放出されていた。放出速度は夏季に大きい傾向を示し、最大値は幹では28.4 ± 18.6 mg m-2h-1、地表面では5.9 ± 13.0 mg m-2h-1であった。幹からの放出速度はとくに2016年8月に高く、溶存CH4濃度や地下水位との関係が示唆された。幹から放出されるメタンと土壌間隙水メタンのδ13Cは、2016年はそれぞれ-65.1 ± 3.3‰、-61.9 ± 3.1‰、2017年はそれぞれ-69.6 ± 3.8‰、-67.3 ± 2.7‰であり、年次間および幹-土壌間隙水間で差がみられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390848250132155904
  • NII論文ID
    130007881229
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_812
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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