鼠径ヘルニアLichtenstein修復術は恥骨後式前立腺全摘術既往の影響が少ない

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  • Lichtenstein Inguinal Hernia Repair is Relatively Unaffected by Previous Radical Retropubic Prostatectomy
  • ソケイ ヘルニア Lichtenstein シュウフクジュツ ワ チコツ ゴシキ ゼンリツセン ゼンテキジュツ キオウ ノ エイキョウ ガ スクナイ

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抄録

<p>恥骨後式前立腺全摘術(RRP)既往のある患者の鼠径ヘルニア手術では,腹膜前腔の剥離操作に難渋する場合がある.われわれはRRP既往のある患者に対し,腹膜前腔の剥離を要する手術(TAPP法等)を避けてLichtenstein法を選択している.その評価を目的として2011年1月から2017年12月までの鼠径部ヘルニア手術症例のうち,初発・片側・成人男性でIII型を含まない鼠径ヘルニアに対して待機的にLichtenstein法を施行した症例をRRP既往の有無で2群に分けて検討した.対象症例は364人で,RRP既往有りの群は47人,既往無しの群は317人であった.既往有りの群で患者年齢が高く,ヘルニア分類は全例I型であった.両群とも術中合併症を認めず,手術時間,出血量,術後合併症,再発,慢性疼痛の有無に差を認めなかった.われわれの行うLichtenstein法はRRP既往の影響を受けにくい術式であり,RRP既往のある鼠径ヘルニア患者に対する術式決定において有用な選択肢となり得ると考えられた.</p>

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