O-2-C10 九州沖縄地域における在宅重症心身障害児(者)の保護者へのアンケート調査
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説明
目的 在宅重症心身障害児(者)(以下、重症児者)の介護者の負担軽減を目標とし、そのニーズに対応できるサービスを提言するためにアンケート調査を行った。 対象および方法 2015年1月〜3月に九州沖縄地域在住の重症児者の保護者に通所施設を通してアンケートを配布し、当施設へ返送してもらい回収した。 結果 配布数1002に対して回収数505(回収率50.4%)であった。重症児者の平均年齢は22.4歳、保護者の年代では50代が最も多かった。保護者の体調では33%に体調不良が認められた。保護者のおよそ半数が睡眠は取れていると回答したが、6時間以上の睡眠を取っているのはおよそ4割だった。短期入所について50%がだいたい利用できたと回答したが、県庁所在地在住で40%、県庁所在地以外で54%と乖離がみられた。短期入所を利用しての感想では、「利用しやすかった」が6割、「期待に応えられた」が5割だった。短期入所ができなかったときの対応では4割が「身内でみる」、3割が「用事をあきらめる」と回答した。預ける理由は、冠婚葬祭、介護者の体調不良が多くを占め、外出や旅行、休養での利用は少なかった。定期的な(介護の)休み希望では8割が休みを希望し、休みの間隔は「1カ月に1度」が42%、「2週間に1度」が30%、「毎週」が28%で、1回の休みの希望日数は「2〜3日」が51%、「1日」が40%であった。近くの病院での短期入所について「利用したい」が7割だった。居住地域と短期入所の利用しやすさ、保護者の年代と体調、睡眠などでクロス集計を行ったが、有意の結果は得られなかった。 考察 今回のアンケートでは保護者の苦労・ニーズを数値上では明らかにできなかったが、自由記載の部分では現場の様子が生々しく記載されていた。これを受けて自由記載を対象とした「潜在的意味解析」を行い潜在的な関心事を明らかにすべく分析を開始した。
収録刊行物
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- 日本重症心身障害学会誌
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日本重症心身障害学会誌 41 (2), 288-288, 2016
日本重症心身障害学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390848250135018880
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- NII論文ID
- 130007886168
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- ISSN
- 24337307
- 13431439
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可