放射線治療後の遺残・再発例に対する咽喉頭全摘・食道全摘症例の検討

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タイトル別名
  • Investigation of Pharyngo-laryngectomy with Total Esophagectomy as Salvage Surgery for Recurrent or Residual Cancer after Radiotherapy
  • ホウシャセン チリョウ ゴ ノ イザン ・ サイハツレイ ニ タイスル インコウトウ ゼンテキ ・ ショクドウ ゼンテキショウレイ ノ ケントウ

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抄録

<p>下咽頭癌と食道癌は重複癌として高率に合併する。手術適応症例であっても,手術を希望されずに放射線治療を希望されることは少なくない。RT後に遺残・局所再発した際に,救済手術として咽喉頭全摘・食道全摘が選択可能な場合がある。今回,2007年4月から2017年10月までに当院でRT後にPLTEを実施した7例を対象とし,手術内容,術後合併症について,後方視的に検討した。胸郭部分切除は4例に実施,有茎皮弁を用いた気管孔再建は5例に実施,腕頭動脈─気管転位を3例に実施した。術後合併症は5例にみられ,Clavien-Dindo分類でIIIa以上が3例,そのうち気管部分壊死は2例であった。気管部分壊死は2例とも再手術を要し,1例は再手術後42日で退院した。1例は再手術後に腕頭動脈からの出血をきたして死亡した。周術期死亡例を除く6例の入院期間の中央値は50日(39〜74日)であった。経口摂取に関しては,経管栄養併用は1例で,その他5例は経口摂取のみであった。RT後PLTEは重篤な合併症を起こしうる侵襲の高い術式であるが,根治治療の可能性が唯一手術のみの状況であり,十分に適応を検討し選択しうる術式と考えられた。</p>

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