エアロジェル増し保温<sup>®</sup>工法による保温材の熱ロス削減

  • 黒坂 和弥
    ニチアス株式会社  基幹産業事業本部  エアロジェル技術サービス室
  • 池田 博之
    ニチアス株式会社  基幹産業事業本部  エアロジェル技術サービス室

書誌事項

タイトル別名
  • Heat Loss Reduction by the Aerogel “Over Wrapping Method”
  • エアロジェル増し保温工法による保温材の熱ロス削減 : 平成30年度省エネ大賞経済産業大臣賞(ビジネスモデル分野)受賞
  • エアロジェル マシ ホオン コウホウ ニ ヨル ホオンザイ ノ ネツ ロス サクゲン : ヘイセイ 30ネンド ショウエネ タイショウ ケイザイ サンギョウ ダイジンショウ(ビジネスモデル ブンヤ)ジュショウ
  • ―Grand Prize for Excellence in Energy Efficiency and Conservation(Product Category & Business Model Category)Minister's Prize, Trade and Industry―
  • ─平成30年度省エネ大賞経済産業大臣賞(ビジネスモデル分野)受賞─

この論文をさがす

抄録

<p>熱を発生させるプラント設備に多くの保温材が使用されている。プラント設備は,昭和58年から平成4年頃までが建設のピークを迎えているが,経済の冷え込みと供に設備投資が減少してきた。建設のピークから30年が経過し,プラントの老朽化が進んでいる。プラントの法的な検査が必要とされる箇所以外は,保温材の更新が行われず建設当時の状態である。多くのプラント設備が屋外に設置されている為,経年と供に保温材に雨水が侵入し保温材機能の低下による熱路ロスが発生している。一般財団法人省エネルギーセンターの報告によれば,保温材のストック量約1,500万m2が10%程度含水していると仮定すると660PJ(ペタジュール)の熱ロスが発生していると発表している。</p><p>ここに紹介する工法は,建設以来保温材更新がされていない熱ロスの多い蒸気配管などをサーモグラフにより潜在的な熱ロスを発見し,既設保温材を解体することなく,エアロジェル保温材を既設保温材の上から増し保温を行う事により,保温効果を高め既設保温材の機能回復と,エアロジェル保温材の有するはっ水性と水蒸気透過性により保温性能維持を図り,施工後の熱ロス改善を検証する一連のビジネスモデルである。熱ロス削減により省エネ対策,CO2削減効果と機器を停止すること無く施工できる画期的な工法である。</p><p>この一連の工法が評価され平成30年度省エネ大賞経済産業大臣賞(ビジネスモデル分野)を受賞した。本ビジネスモデルの熱ロス削減の原理と効果を紹介する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 74 (6), 591-595, 2020

    紙パルプ技術協会

参考文献 (1)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ