地域在住高齢者における転倒関連自己効力感はフレイルの進展に影響する

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  • Fall-related efficacy is associated with the progression of frailty in community-dwelling older people
  • チイキ ザイジュウ コウレイシャ ニ オケル テントウ カンレン ジコ コウリョクカン ワ フレイル ノ シンテン ニ エイキョウ スル

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抄録

<p>目的:本研究は,横断データおよび縦断データの解析により,地域在住高齢者における転倒関連自己効力感とフレイルとの関連性を検証した.方法:要介護認定のない65歳以上の地域在住高齢者339名をベースライン調査の対象とした.さらに,ベースライン調査の時点でフレイルではなかった高齢者に対し,6カ月後に追跡調査を行った.フレイルは,ベースラインと6カ月後の追跡調査の時点で基本チェックリストを用いて調査し,8点以上をフレイルと判定した.転倒関連自己効力感は,短縮版Falls Efficacy Scale International(Short FES-I)を用いてベースライン時点で調査をした.加えて,下肢機能,認知機能,精神機能,服薬,疼痛などの交絡要因についてもベースライン時点で調査をした.Short FES-Iとフレイルとの関連性は,ベースライン時および追跡調査時のデータに対して,交絡要因で調整したロジスティック回帰分析を用いて分析した.結果:ベースライン時点で対象者の10.3%がフレイルと判定された.さらに,追跡調査において,6.3%が新たにフレイルと判定された.交絡要因で調整したロジスティック回帰分析の結果,Short FES-Iは,ベースライン時点におけるフレイル(オッズ比=1.16,p<0.01)および追跡調査時点におけるフレイル(オッズ比=1.18,p<0.05)の両者と有意な関連を示した.縦断データに関して,受信者動作特性曲線によるShort FES-Iのフレイルの有無に対する識別能力を分析すると,曲線下面積0.78,感度0.92,特異度0.56であった.結論:転倒関連自己効力感はフレイルと関連を示すことが明らかになった.さらに,縦断研究の結果からは,Short FES-Iがフレイルの進展を予測するスクリーニング・ツールになりうることが示された.</p>

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