分子画像に基づく新規深層学習法を用いたプロゲステロン受容体活性化物質の識別予測

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タイトル別名
  • A novel deep learning-based prediction modeling approach using molecular image in the activation of progesterone receptor

抄録

<p>【目的】現在の化学物質に対する主要な毒性評価法は実験動物を用いた反復投与試験などである。しかし、これらのin vivo・in vitro試験法は高い経済的コストと長期間の試験時間を必要とする。QSAR等のin silico解析はこれらの難点を回避できるため、代替法として期待されている。機械学習(DL)法を用いた毒性予測モデルは比較的高精度な予測を達成できるが、特徴量選択などの技術や知識が必要とされてきた。最近、従来の機械学習法におけるこれらの欠点を解消する深層学習法が画像識別など多様な分野で注目されている。当研究室で開発した分子画像をDLに適用する新規手法DeepSnap-DL法が良好なQSAR予測を達成できることを報告した。本研究では、毒性発現経路 (AOP) における重要な初期反応を媒介し得るプロゲステロン受容体(PR)を活性化する化学物質の識別予測を目的として、DeepSnap-DL法を用いたQSAR解析を実施した。</p><p>【方法】米国Tox21 プログラムで構築されたTox21 10KライブラリーにおいてPRのアゴニスト活性に対する測定結果を有する7,582種の化学物質の構造情報等を取得し、DeepSnap-DL法を用いてQSAR識別モデルを構築した。</p><p>【結果・考察】3D分子構造生成過程における描写角度、使用画像枚数、画像背景色等の最適化によって、高精度なPR活性化物質予測モデルの構築が可能であることが判明した。さらに、同じデータセットを用いて従来の機械学習手法による予測モデルを構築した結果、DeepSnap-DL法により高い予測性能を認めた。今後、予測ターゲットを増やすことにより本法が種々の毒性予測に寄与することを期待したい。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390848647545034240
  • NII論文ID
    130007898361
  • DOI
    10.14869/toxpt.47.1.0_p-267
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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