書誌事項
- タイトル別名
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- Successful Surgical Treatment of Chromoblastomycosis Due to <i>Fonsecaea monophora</i>
- 症例 外科的切除を行ったFonsecaea monophoraによる黒色分芽菌症の1例
- ショウレイ ゲカテキ セツジョ オ オコナッタ Fonsecaea monophora ニ ヨル コクショク ブン ガキンショウ ノ 1レイ
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抄録
<p>77 歳,女性。初診 1 カ月前に右大腿基部の紅斑を指摘された。近医皮膚科を受診し,肉芽腫性病変として皮膚生検を施行された。病理組織学的に真菌要素が認められたため,当科を紹介された。初診時,右大腿基部に中央部に鱗屑と痂皮を伴う 35×34 mm の境界明瞭な不整形の紅色角化性局面と周囲の散在性の褐色斑を認めた。当院で皮膚生検を施行し,病理組織学的に Hematoxylin-Eosin(H.&E.)染色で真皮上層の間質や巨細胞内に褐色の厚い 2 ~ 3 の隔壁を持つ円形の菌要素が数カ所で集簇していた。鱗屑部の苛性カリウムによる直接鏡検で褐色の円形の菌要素や褐色の菌糸性菌要素を観察した。病変から採取した鱗屑や生検標本から得られた分離菌は均一な外観を呈する黒色絨毛状集落を形成した。光学顕微鏡レベルでは連続するシンポジオ型分生子を形成していた。分子生物学的手法を用いて,分離菌を Fonsecaea monophora と同定した。以上より,本症例を Fonsecaea monophora による黒色分芽菌症と診断した。高齢で,併存疾患に対して多剤内服中であったため,抗真菌薬の長期投与は行わない方針とした。全身麻酔下に病巣をマージン 2 cm で切除し,術後 30 日間のイトラコナゾール(イトリゾール®)の内服を投与した。 術後 2 年時点で臨床的に再発はない。</p>
収録刊行物
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- 西日本皮膚科
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西日本皮膚科 82 (4), 289-293, 2020-08-01
日本皮膚科学会西部支部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390848647550444416
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- NII論文ID
- 130007905528
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- NII書誌ID
- AN00183881
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- ISSN
- 18804047
- 03869784
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- NDL書誌ID
- 030649983
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可