S状結腸癌術後に発症した上腸間膜動脈症候群の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Superior Mesenteric Artery Syndrome following Sigmoid Colon Cancer Surgery—A Case Report—
  • 症例 S状結腸癌術後に発症した上腸間膜動脈症候群の1例
  • ショウレイ Sジョウ ケッチョウ ガン ジュツゴ ニ ハッショウ シタ ジョウチョウカンマク ドウミャク ショウコウグン ノ 1レイ

この論文をさがす

説明

<p>症例は58歳,女性.S状結腸癌の診断で高位前方切除術を行った.術後経口摂取は良好であったが,8日目に頻回の嘔吐を認めた.腹部CTで上腸間膜動脈(以下SMA)の分岐が鋭角化し十二指腸水平脚が圧迫された所見と,胃および十二指腸の液貯留を認め,SMA症候群と診断した.経鼻胃管による減圧と静脈栄養による保存的治療で改善した.左側大腸癌術後に生じるSMA症候群は,吻合の際に腸間膜が尾側に牽引され緊張が掛かることによりSMA分岐角が鋭角化して十二指腸が圧迫され発症すると考えられる.左側大腸癌の術後早期のイレウスの原因として念頭に置く必要があり,SMA症候群と診断が確定した場合はまず保存的治療が第一選択となる.</p>

収録刊行物

参考文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ