放牧地で出生した肉用牛子ウシに対する人への馴致の効果

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of habituation to humans of pasture-born beef calves
  • ホウボクチ デ シュッショウ シタ ニクヨウギュウ コウシ ニ タイスル ヒト エ ノ ジュンチ ノ コウカ

この論文をさがす

説明

<p>放牧地で出生した子ウシに対する人への馴致処理を実施し,その対人反応への影響を調べた.供試牛は黒毛和種子ウシ11頭とし,6頭を馴致群とした.初回の処理は生後48時間以内に実施し,1日5分間子ウシを撫でた.処理はその後6日間連続で行った.馴致中の試験者の行動を,撫でる,抑えつつ撫でる,抑えるに分類し,発現時間を計測した.次に子ウシの人に対する逃避反応を馴致終了後から生後90日まで定期的に5回計測した.最後に耳標装着の際の作業時間及び子ウシの行動を記録した.その結果,処理を重ねるにつれ,撫でるは増加し,抑えつつ撫でると抑えるは減少した(P<0.05).伏臥位時の逃避距離は生後12日~15日で対照群と比べ馴致群で短かった(P<0.05).耳標装着時のデータに群間で違いは見られなかった.以上より子ウシは馴致処理を次第に許容することが示唆され,馴致処理の効果は1週間程度持続することが分かった.</p>

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 91 (3), 259-265, 2020-08-25

    公益社団法人 日本畜産学会

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ