地域水産業と食育

書誌事項

タイトル別名
  • Regional Fisheries and Shokuiku/Educational Activities Related to Food
  • 地域水産業と食育--水産分野の食育活動研究に関する基本的視点の検討
  • チイキ スイサンギョウ ト ショクイク スイサン ブンヤ ノ ショクイク カツドウ ケンキュウ ニ カンスル キホンテキ シテン ノ ケントウ
  • Examination of the Basic Viewpoint about the Practice and Study of Shokuiku in the Field of Fisheries
  • 水産分野の食育活動研究に関する基本的視点の検討

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抄録

<p>日本の水産業は,消費者の顕著な「魚離れ」や世界市場での「買い負け」など,従来と大きく異なる問題に直面している。他方,日本人の食生活環境も大きく変化し,食に関する問題も枚挙のいとまがない。そうしたなかで,水産基本計画と食育基本計画の策定により,食育の推進が大きくクローズアップされている。水産業では,地産地消の推進,魚食普及による地域水産業の振興が課題となり,また,食育活動にあっても,バランスの良い食生活や効果的な教育を考慮すれば,漁村・水産業・水産物への注目と活用は不可欠である。したがって,地域水産業と食育の問題を検討することは極めて意義深い。</p><p>本稿では,農林水産業全般にわたり精力的な食育活動の実績を有して優良先進地と位置付けられる福井県小浜市を事例として取り上げる。小浜市は,食のまちづくりを展開し,全国に先駆けて,地域の特性を活かした食育活動の施策・システムが数多く構築され,行政や関係組織,地域住民が一体となって,多面的な取り組みを継続的に展開している。「生涯食育」を標榜する小浜市は,特に,学校教育で,地域住民との交流を前提に,体験学習や学校給食による食育活動に力点を置いている。以上のことから,水産分野における食育の実践と研究においては,動態的で総合的な魚・水産版食育の概念を提起する必要があり,それには,水産基本計画と食育基本計画を念頭に置いて,留意すべき基本的な視点がある。</p>

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