2012–2017年秋季の北日本近海におけるサンマ大型魚の可食部の粗脂肪含量と来遊量の経年変動

書誌事項

タイトル別名
  • Inter-annual variability in crude fat content in flesh of large-sized Pacific saury <i>Cololabis saira</i> and estimated biomass of Pacific saury in the waters off northern Japan in the falls of 2012–2017
  • 2012-2017ネン シュウキ ノ キタニホン キンカイ ニ オケル サンマ オオガタギョ ノ カショクブ ノ ソシボウ ガンリョウ ト ライユウリョウ ノ ケイネン ヘンドウ

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説明

<p>近年減少している北日本近海へのサンマ来遊量の経年変動機構検討のため,2012–2017年9–12月に北日本近海で漁獲されたサンマ大型魚(1歳魚)796個体の可食部の粗脂肪含量(以下,脂肪量),肉体長,体重を測定した.漁獲日(各年1月1日からの経過日数)と脂肪量の関係は有意な負相関,体長と脂肪量の間には有意な正相関がみられた.脂肪量を応答変数とし,漁獲日,体長および漁獲年を説明変数とした重回帰分析の結果,切片,漁獲日,体長,年,漁獲日と年の交互作用から成るモデルがAICにより選択された.各年の切片(脂肪量を代表)は日本のサンマ漁獲量および標準化CPUEと有意な正相関を示した.その原因として,6–7月の資源量,道東沖の海況,1歳魚の割合などを検討し,8月の脂肪量の多寡が南下回遊の開始時期や経路に影響するという仮説を提唱した.また,北上期(5–8月)に脂肪が蓄積される海域についても検討した.</p>

収録刊行物

  • 水産海洋研究

    水産海洋研究 83 (2), 75-86, 2019-05-25

    一般社団法人 水産海洋学会

被引用文献 (1)*注記

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