フラボノイド成分および香気成分を用いた沖縄県産カンキツの特性評価

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タイトル別名
  • Multivariate Analysis and Characterization of Flavonoids and Volatile Components of Citrus Fruits Produced in Okinawa
  • フラボノイド セイブン オヨビ コウキ セイブン オ モチイタ オキナワケンサン カンキツ ノ トクセイ ヒョウカ

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抄録

<p>シークワシャー果実(16系統)および比較対照としてシキキツ,ナツダイダイ,バレンシアオレンジ,ウンシュウおよびポンカンから果汁を搾汁し,果汁中の13成分のフラボノイド含量および48成分の香気成分組成比を測定した.また,これらの成分を変数として多変量解析を用いて,特性評価を行った.</p><p>フラボノイド成分では,伊豆味クガニはナリンギンが検出され,ネオヘスペリジンを多量に含有したため,他のシークワシャー系統と異なる性質を有していると考えられた.ポリメトキシフラボノイド類の一つであるノビレチンは,シークワシャー系統では1.4~18.1 mg/100 mL含有していた.フラボノイド成分による主成分分析の結果,勝山クガニ,A-5西表島およびB-38マヤーガーが構成するグループのポリメトキシフラボノイド類が高く,機能性食品素材としての利用に適すると考えられた.</p><p>香気成分組成では,伊豆味クガニのリナロール組成比が他のシークワシャー系統より高く,香気パターンが異なっていた.香気成分組成による主成分分析の結果,現在果汁飲料の原料によく用いられる大宜味クガニと勝山クガニが第4象限に位置した.</p><p>フラボノイド成分と香気成分組成比を合わせた主成分分析では,伊豆味クガニ,大宜味クガニおよびシキキツがそれぞれ離れて位置した.また,シークワシャーのみで3グループ,比較対照としたカンキツで1グループとなり,複数成分を合わせて検討することにより,より正確な相対関係を明らかにできた.</p>

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参考文献 (16)*注記

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