当院における気管切開術の現状と問題点

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タイトル別名
  • Current Status and Problems of Tracheostomy in Our Hospital
  • トウ イン ニ オケル キカン セッカイジュツ ノ ゲンジョウ ト モンダイテン

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抄録

<p>経皮的気管切開術(PDT)は外科的気管切開術(ST)と比べて手術時間が短く簡便でありICU等のベッドサイドで施行される例が増えている。当院におけるSTとPDTについて比較検討すると,STが157例,PDTは25例施行されており,抜管困難による気管切開術を選択する症例が最も多かった。合併症は創部感染12例,術後出血6例,チューブ閉塞8例,交換困難4例,気道肉芽5例であり,創部感染率はSTの方が高かった。術後出血と交換困難については,それぞれPDT術後の出血が持続し処置に難渋した症例と,穿刺時の輪状軟骨前壁損傷による交換困難を生じた症例を経験した。当院におけるPDTは主科(他科)が行う傾向がある。われわれが経験した術後治療に難渋した2症例は,ともに最初の穿刺場所が問題点と考えられ,穿刺前に体表からメルクマールとなる甲状軟骨,輪状軟骨などがわかりにくい症例はSTの方が安全である可能性が示唆される。また,安全性を高めるためには,適応を十分に考慮する必要がある。</p>

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