転移性骨腫瘍を伴った前立腺癌と大腸癌の同時性重複癌の2例

書誌事項

タイトル別名
  • Two Cases of Synchronous Double Primary Prostate Cancer Accompanying Bone Metastasis and Colon Cancer
  • テンイセイ ホネ シュヨウ オ トモナッタ ゼンリツセン ガン ト ダイチョウ ガン ノ ドウジセイ チョウフクガン ノ 2レイ

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抄録

<p>症例1は77歳,男性で,ECOG PS 0であった.近医にて糖尿病で治療中に血糖コントロール不良となり,腹部CT施行,S状結腸の壁肥厚を指摘,2020年3月当院に紹介された.精査の結果,S状結腸癌の診断に加え,前立腺癌とそれに伴う転移性骨腫瘍の診断となった.4月,腹腔鏡下S状結腸切除術を施行した.現在,術後6ヵ月であるが,前立腺癌とそれに伴う転移性骨腫瘍に対するホルモン療法中で,病勢コントロール良好である.症例2は86歳,男性で,ECOG PS 3であった.2020年8月発熱,腹痛を主訴に当院に救急搬送された.精査の結果,盲腸癌とそれに伴う閉塞性急性虫垂炎の診断に加え,前立腺癌とそれに伴う転移性骨腫瘍の診断となった.同月,腹腔鏡下回盲部切除術を施行した.術後,誤嚥性肺炎を繰り返し,43日目に永眠された.わずか5ヵ月間に大腸癌と前立腺癌の同時性重複癌症例を経験し,大腸癌における治療戦略として,近年増加の一途を辿っている前立腺癌との重複癌に関して,疫学的な考察も含め報告する.</p>

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 43 (1), 103-115, 2021-03-01

    学校法人 産業医科大学

参考文献 (15)*注記

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