Follicular pancreatitisの臨床病理学的検討

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タイトル別名
  • Clinicopathological feature of follicular pancreatitis
  • Follicular pancreatitis ノ リンショウ ビョウリガクテキ ケントウ

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抄録

<p>Follicular pancreatitisは,多数の反応性リンパ濾胞が膵実質において形成されることを特徴とする膵炎として認識されている.しかし,その臨床病理学的特徴と原因はまだ明らかにされていない.我々は手術を行った3名のFollicular pancreatitisの臨床病理学的特徴の検討を行った.組織病理学的検討により,膵管周囲及び膵実質内に胚中心を伴うリンパ濾胞が多数形成されていた.Podoplanin(Th17マーカー)を発現するリンパ球は,follicular pancreatitis患者のリンパ濾胞に存在したものの,正常リンパ節およびIgG4関連自己免疫性膵炎(AIP)患者のリンパ濾胞には存在しなかった.RNA発現解析では,樹状細胞およびリンパ濾胞マーカーを含む20遺伝子の発現数と関連サイトカイン数がAIPよりもfollicular pancreatitisで有意に高値であった(p<0.01).Th17に関連する遺伝子であるIL23Aの発現も高値であり,follicular pancreatitisが組織病理学的および免疫学的にTh17の活性化に特徴付けられる膵炎であることが示唆された.</p>

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参考文献 (15)*注記

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