韓流ブーム下での大阪・生野コリアタウンの変容

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書誌事項

タイトル別名
  • Transformation in Ikuno Koreatown, Osaka under the Contemporary Korean Wave (Hallyu)
  • Its Value and Potential for Area Valorization
  • -エスニック・タウンの価値と地域活性化-

説明

本稿の目的は,SNS等を基盤にグローバルな展開を見せる韓流ブーム下での,生野コリアタウンの観光地化に伴う変容と,地域活性化への課題を明らかにすることにある。2000年代以降,テイクアウト品や化粧品等の新たな消費嗜好に合わせた店舗が増大し,生野コリアタウンとその周辺では地価上昇や店舗の分布範囲の拡大がみられる。またアンケート調査からは,新たに増加した観光客の行動や意識が同地の歴史的特性や日韓の政治問題とは遊離しているものの,それらへの学習意欲が弱いわけではないことが看取された。既存の商店は,経済的価値の向上という部分では近年の変容を肯定的に捉えているが,多文化共生に資するような社会的価値に対しては,過去や現在の諸種の対立・軋轢により関与が難しい状況がある。しかし,後者もまた地域固有の歴史性としてエスニック・タウンの魅力を構成する一要素であり,地域活性化にとって経済的価値と併せて欠かせないものである。

収録刊行物

  • 地理空間

    地理空間 13 (3), 231-251, 2020

    地理空間学会

被引用文献 (1)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390850313413162880
  • NII論文ID
    130007999414
  • DOI
    10.24586/jags.13.3_231
  • ISSN
    24334715
    18829872
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
    • Crossref
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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