海産魚に対するオイゲノール製剤の麻酔効果と安全性

  • 石原 秀平
    田辺製薬株式会社営業統括部 株式会社エス・ディ・ロジ品質管理部
  • <SUB>故</SUB>清 明広
    田辺製薬株式会社営業統括部 DSファーマアニマルヘルス株式会社
  • 楠田 理一
    福山大学生命工学部海洋生物科学科 高知大学名誉教授
  • 三柴 徹
    株式会社京都動物検査センター
  • 中本 光則
    株式会社京都動物検査センター
  • 村田 修
    近畿大学水産研究所白浜実験場 近畿大学名誉教授
  • 熊井 英水
    近畿大学水産研究所白浜実験場 近畿大学名誉教授

書誌事項

タイトル別名
  • Anesthetic effect and safety of eugenol formulation for juvenile marine fishes
  • カイサンギョ ニ タイスル オイゲノール セイザイ ノ マスイ コウカ ト アンゼンセイ

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抄録

わが国において唯一,動物用医薬品として製造承認を得ている魚類および甲殻類の麻酔剤であるオイゲノール製剤の「FA100」を用い,近年普及しているワクチンの注射を想定して,マダイ,ブリ,カンパチ,シマアジ,イシダイおよびイシガキダイ稚魚を対象魚とし,「FA100」の麻酔効果と魚に対する安全性について検討した。その結果,供試した魚種や魚体重は異なるが,供試魚の安全性およびワクチン注射の作業時間などを考慮して100~200 ppm の希釈が適正な麻酔濃度であることが分かった。ただし,カンパチで100 g を超える場合には,麻酔から回復することなく死亡する供試魚が多くなる傾向が認められたことなどから,ワクチン注射の場合には,実際の作業現場にて,本研究を参考にし,事前に最適な麻酔濃度,麻酔時間を設定して行う必要がある。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 68 (1), 79-88, 2020

    日本水産増殖学会

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