関節リウマチ患者の骨粗鬆症に対する経口イバンドロネートの使用経験
書誌事項
- タイトル別名
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- Clinical Effects of Oral Ibandronate on Osteoporosis in Patients with Rheumatoid Arthritis.
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説明
<p>目的 : 関節リウマチ (RA) ではしばしば骨粗鬆症を合併することが知られているが, 骨粗鬆症治療薬のひとつである経口イバンドロネート (IBN) の臨床効果に関する報告は少ない。今回, RAの骨粗鬆症に対するIBNの有効性を調査した。</p><p>方法 : 2017年から2019年の間にIBN投与を開始し, 12カ月以上経過観察可能であった21例を対象とした。患者背景 (平均罹病期間, プレドニゾロン (PSL) 使用率・使用量, 骨粗鬆症治療の既往の有無) とIBN投与前後の骨代謝マーカー (TRACP-5b, BAP) と腰椎・大腿骨頚部の骨密度 (BMD) の変化, 新規発生骨折の有無を調査した。</p><p>結果 : 21例全例女性であり, 平均年齢72.1±8.1歳 (50〜80歳), 平均罹病期間16.3±12.3年, PSL使用率は14.2%, 平均PSL使用量は2.7mg/日だった。TRACP-5b, BAPは各々IBN投与前416mU/dL, 14.4mU/dLが投与後12カ月で246mU/dL, 9.6mU/dLに低下した (P<0.05)。BMDはIBN投与後12カ月で腰椎が2.76%, 大腿骨頚部が2.73%増加した (有意差なし)。経過中に顎骨壊死や非定型大腿骨骨折などの重篤な合併症の発生はなく, 新規発生骨折も認めなかった。</p><p>結論 : IBNはRAにおいて骨代謝マーカーを改善し骨折発生抑制に有効である可能性が示唆された。</p>
収録刊行物
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- 日本関節病学会誌
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日本関節病学会誌 40 (1), 40-45, 2021
日本関節病学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390850490579675520
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- NII論文ID
- 130008009852
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- ISSN
- 18849067
- 18832873
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可