グループホームで暮らす知的障害者の成年後見制度利用における現状と課題――支援職員による学習会の記録分析を通して――

書誌事項

タイトル別名
  • Present Situation and Tasks of the Adult Guardianship System for People with Intellectual Disabilities in a Group Home: A Qualitative Analysis of a Study Meeting Held by the Support Provider
  • グループホーム デ クラス チテキ ショウガイシャ ノ セイネン コウケン セイド リヨウ ニ オケル ゲンジョウ ト カダイ : シエン ショクイン ニ ヨル ガクシュウカイ ノ キロク ブンセキ オ トオシテ

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抄録

<p>本研究の目的は,グループホームで暮らす知的障害者の成年後見制度利用の現状と課題について,事業者の立場から明らかにすることである.グループホームの支援職員による成年後見制度学習会の記録を分析した結果,事業者は,居住者の【親族後見の限界】に直面し,専門職後見の利用を思案している.【専門職後見への不安】【後見類型の判定への疑問】があるなか,【ステークホルダーの関係調整】を行っている.とくに【地域生活での金銭管理】については,後見人との意見調整が必要な事項であると捉えていた.知的障害者一人ひとりの地域生活を理解し,金銭管理のみではなく後見人が「権利擁護」を担えるような制度の見直しや【地域での権利擁護の仕組みづくり】を求めていた.以上より,今後の現実的な方策として,サービス等利用計画や個別支援計画への被後見人・後見人の参画による「共同決定」の仕組みづくりが必要であると提案した.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 61 (4), 114-127, 2021-02-28

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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