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- 除本 理史
- 大阪市立大学大学院 経営学研究科
Bibliographic Information
- Other Title
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- ソンガイ バイショウ ト ジョウホウ : ホウシャセン ヒバク ト バイショウ ニ カンスル ロンテン
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Description
<p>本稿では、福島原発災害における損害賠償と情報の問題を取り扱う。まず第1節では、この問題をめぐるいくつかの論点――①福島原発の津波対策をめぐる責任と情報公開、②事故当初の避難に関する情報伝達と初期被曝の慰謝料、③放射線被曝のリスクとその認知に関連する被害の賠償、④損害賠償の和解解決に関する情報の共有、を概観する。本稿ではこのうち③、とくに「自主避難者」への賠償についてみていく。第2節では、原発事故賠償の仕組みと、「自主避難者」賠償の経緯および到達点について説明する。そこでは、避難指示区域外(政府指示の目安は年間20mSv)の住民が低線量被曝に対して抱く恐怖・不安の合理性について、議論が曖昧なまま残されていることを指摘する。第3節ではこの論点について、①「予防原則」、②市民のリスク認知、という2つの角度から論じる。また、最近出された「自主避難者」訴訟の京都地裁判決を取り上げ、「欠如モデル」や年間20mSv基準の問題点などを検討する。</p><p>現在、事故被害者の集団訴訟が全国に広がっている。これは、東京電力と国に対して損害賠償を求める訴訟だが、それだけでなく「被曝を避ける権利」の確立をめざす狙いもある。低線量被曝のリスクをめぐって、司法は、政府・東京電力と住民との双方向的なリスクコミュニケーションの場として機能しうる。今後の司法判断のゆくえが注目される。</p>
Journal
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- Journal of Disaster Information Studies
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Journal of Disaster Information Studies 14 (0), 50-55, 2016
Japan Society for Disaster Information Studies
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390850490581527040
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- NII Article ID
- 130008019781
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- NII Book ID
- AA11903299
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- ISSN
- 24337382
- 13483609
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- NDL BIB ID
- 027613945
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
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- Abstract License Flag
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