スポーツ傷害における物理療法の活用法

DOI
  • 安孫子 幸子
    伊藤超短波株式会社 マーケティング・技術研究本部 学術部

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Other Title
  • ―急性外傷から慢性障害の機能改善まで―

Abstract

<p> 「物理療法は本当に効果があるのか?」そんな疑問を抱いている理学療法士は,少なくないだろう。我々理学療法士は養成校で物理療法について必ず学んでいるにも関わらず,臨床現場では効果的に使用できていないことが多い。その理由として「治療器がない」「治療器の設定方法がわからない」「どんな時にどのエネルギーを用いたらよいかわからない」「エビデンスが不十分」などがあげられる。電気刺激療法一つをとっても,経皮的末梢神経電気刺激(TENS),神経筋電気刺激(NMES),干渉波(IF),微弱電流(MES),高電圧刺激(HV),立体動態波とモードが多い上に,周波数,パルス幅,極性,刺激時間,休止時間など設定するパラメータが多いこともわかり辛くしている所以だろう。</p><p> そこで本セミナーでは,電気刺激療法と超音波療法を中心にモードやパラメータについて整理をした上で,スポーツ傷害における効果的な活用法について紹介する。電気刺激療法では,立体動態波,HV,NMES,MESを中心に外傷直後から慢性障害の機能改善のための補助的な手段として,事例を報告する。超音波療法については,温熱作用以外の機械的刺激による瘢痕組織への活用方法などについて,これまでの経験を通じてその効果を紹介する。更に,あまり知らない方もまだ多いであろう電気刺激療法と超音波を併用したコンビネーション療法の活用法についても触れる。</p><p> 日々の治療やケアに物理療法を併用することで,徒手や運動では難しい効果を得ることが期待される。安全かつ効果的に物理療法を活用するためには,評価による問題の把握と共にエネルギー特性を理解した上で活用することも重要である。物理療法は,正しく活用することで理学療法士にとって心強い武器となり得る。</p>

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390850490581862912
  • NII Article ID
    130008011778
  • DOI
    10.14900/cjpt.47s1.h-21
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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