虚血性小腸炎に伴う潰瘍が原因で腸管気腫症・門脈ガス血症に至った1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Ischemic Enteritis with Pneumatosis Cystoides Intestinalis and Hepatic Portal Venous Gas
  • キョケツセイ ショウチョウエン ニ トモナウ カイヨウ ガ ゲンイン デ チョウカンキシュショウ ・ モンミャク ガス ケッショウ ニ イタッタ 1レイ

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抄録

<p>症例は80歳女性,2年前に他院で原因不明の門脈ガス血症を保存的に加療した。下腹部痛を主訴に当院を受診し,腹部CTで門脈ガス血症と回腸の腸管気腫症を認めた。明らかに腸管壊死を疑う所見は認めなかったため保存的に経過観察入院とした。翌日の腹部CTで門脈ガスと腸管気腫は消失し,終末回腸の壁肥厚と腹水貯留を認めた。炎症反応は上昇していたが腹部所見の悪化は認めないため,抗生物質を投与し保存的に改善した。第8病日に下部消化管内視鏡検査を行い,終末回腸に縦走潰瘍と生検での病理組織検査で虚血性変化を認めたため,虚血により生じた潰瘍からガスが侵入したと推察された。</p>

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