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- 木村 純子
- 法政大学経営学部教授
書誌事項
- タイトル別名
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- The Latent Strength of Agriculture in Italy: Rural Development Through Agriculture Embedded in Territorio
- イタリア農業の底力 : テリトーリオに埋め込まれた農業活動による地域活性化
- イタリア ノウギョウ ノ ソコジカラ : テリトーリオ ニ ウメ コマレタ ノウギョウ カツドウ ニ ヨル チイキ カッセイカ
- ―テリトーリオに埋め込まれた農業活動による地域活性化―
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抄録
<p>本稿はイタリアのテリトーリオの関連主体が中心となりボトムアップ型活動によって農村資源を活用しながら経済、社会、環境のバランスを取り戻すプロセスを明らかにする。第1に、ヨーロッパ連合(EU)の農業政策、とくにLEADER事業の経緯を説明する。第2次世界大戦後、ヨーロッパは食料増産が必要であったことから工業的農業パラダイムのもと生産増大、集約化、専門化をベースとする効率的拡大志向の農業が推し進め、生産主義を貫く。1980年代になると農業収入の低下と農業ビジネスの不振からポスト生産主義が登場し、農業を生産から農村アメニティやサービス、景観、文化的要素といった農村開発政策に移行させていく。第2に、テリトーリオ・アプローチによってEUがいかにボトムアップ型地域活性化の取組みに取り組んでいるのかを説明する。テリトーリオは「地形・地質、水や緑の生態系などの自然条件の上に、人々の手になる農業の営みやそれが結実した景観があり、町や村の居住地に加え、農場、修道院が点在する。その総体(陣内, 2019, p.13)であり「都市、集落、田園を1つの共通の社会経済的・文化的アイデンティティをもつ地域(陣内他, 2019, p.2)」と定義される。EUはプロジェクトがより効果を生んでいる。その理由は関連主体がネットワーク関係を作りテリトーリオの特性やニーズに対応させた戦略をたてるからである。第3に、テリトーリオ・アプローチによる取組みの具体的な事例としてトスカーナ州アミアータ西麓を取り上げる。テリトーリオ・アプローチを指針として事業を実施する活動単位であるテリトーリオの人々が中心となり内発的発展を実践し期待された成果を生んでいる。</p>
収録刊行物
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- イノベーション・マネジメント
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イノベーション・マネジメント 18 (0), 25-54, 2021-03-31
法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390850490585027712
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- NII論文ID
- 130008009728
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- NII書誌ID
- AA12000615
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- ISSN
- 24336971
- 13492233
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- NDL書誌ID
- 031413025
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可