クリニカルパスを用いた大腸切除術後早期経口摂取開始の効果、患者満足度の前向き比較研究

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  • Prospective comparative study of the effectiveness and patient satisfaction with early postoperative oral feeding as part of the enhanced recovery after surgery (ERAS) protocol managed by the clinical pathway for elective colorectal surgery
  • クリニカルパス オ モチイタ ダイチョウ セツジョ ジュツゴ ソウキ ケイコウ セッシュ カイシ ノ コウカ 、 カンジャ マンゾクド ノ マエムキ ヒカク ケンキュウ

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抄録

<p> Enhanced recovery after surgery(ERAS)を用いた周術期管理が注目されており、大腸切除術後早期経口摂取開始の効果、患者満足度を前向きに比較検討した。2013年から2017年までに、大腸切除症例に対し5病日から経口摂取を開始する群(従来群)100例と2病日からERAS食を開始する群(ERAS群)100例に単純ランダム割り付けを行い、クリニカルパスを用いた周術期管理を行った。さらに、早期経口摂取開始に苦痛を感じていないかを患者アンケート調査から評価した。ERAS群の術後在院日数(7.2±2.0日)、術後初回排ガス(1.7±0.6日)・排便の時期(3.2±1.2日)、空腹を自覚した時期は、従来群の術後在院日数(9.3±1.8日)、術後初回排ガス(2.1 ±1.0日)・排便の時期(4.1±1.6日)、空腹を自覚した時期に比べ有意に早かった。サブグループ解析において開腹下手術と腹腔鏡補助下手術の比較では、従来群の術後在院日数のみ腹腔鏡補助下手術が有意に短かった。 アンケート調査結果より、早期経口摂取開始に対する苦痛は少なかった。術後早期の経口摂取開始は、術後早期回復に寄与し患者満足度も高い周術期管理であると思われた。</p>

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