手術まで時間を要したが良好な経過を示した小児white-eyed blowout fractureの1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Pediatric Orbital Fracture with Successful Recovery After Elective Surgery
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説明
<p> White-eyed blowout fractureの1例を報告する.症例は10歳,男児.野球中にボールが右眼に当たり,意識混濁と嘔気を認め,当院救急外来へ搬送.翌日当科を受診した.右眼底に網膜震盪症がみられたが,矯正視力は両眼とも1.2と良好であった.眼窩部CTでは右眼内壁の閉鎖型骨折が疑われたが,患児からは複視の訴えはなく経過観察とした.しかし受傷3日後から,複視に気づき近医を受診.そこで右眼の内転制限を認め,当科再診となった.眼窩MRIを追加撮像したところ,CTで異常を認めた同部位に軟部組織の絞扼所見があらためて確認され,手術適応につき形成外科にコンサルトした.受傷1か月後に右眼窩内壁骨折に対し観血的整復術を施行したところ,3-5 mmの骨膜が線状骨折部位に嵌頓していたため,それを外して整復したところ,術後に複視は完全に消失した.本症例は右内直筋周囲組織の骨折部位への嵌頓がCTのみでは確定に至らず,手術まで時間を要したが,良好な予後を得ることができたと考えている.</p>
収録刊行物
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- 神経眼科
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神経眼科 38 (1), 25-29, 2021-03-25
日本神経眼科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390850545657907712
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- NII論文ID
- 130008021310
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- ISSN
- 21882002
- 02897024
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可