『大日経疏』における「真言門」の語義について

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タイトル別名
  • The Meaning of “Shingon-Mon” in “The Notes and Comments for the Vairocana Sutra”
  • 『 ダイニチキョウソ 』 ニ オケル 「 シンゴンモン 」 ノ ゴギ ニ ツイテ

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抄録

<p> 本稿は、『大日経疏』における「真言」の個別・包括的な語義考察に先立ち、初品品題「入真言門住心」における「真言門」の語義について考察するものである。この語は、「住心品疏」においては「頓覚成仏神通乗」「発菩提心」「心実相門(頓覚成仏入心実相門)」の三点を説明する文脈で用いられる。これらに該当する諸記述に基づき考察した結果、真言門の義について以下が推測される。</p><p> 真言門とは、『大日経』中に説かれる毘盧遮那所説の法門「真言行」の一部にして、特に凡夫位の菩薩の速疾なる成仏を実現せしめる、身口意三業を用いた修行方便である三密門を意味し、「真言門の修行」を意味する入真言門は、三密門を実践方便とした、心実相観を伴う瑜伽修行を意味する。</p>

収録刊行物

  • 智山学報

    智山学報 69 (0), 469-487, 2020

    智山勧学会

被引用文献 (1)*注記

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