明恵房高弁における「土砂加持」理解

書誌事項

タイトル別名
  • Understanding Dosha-kaji in Myōebō-Kōben
  • ミョウエ ボウ コウベン ニ オケル 「 ドシャ カジ 」 リカイ

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説明

<p> 土砂加持とは、土砂を真言陀羅尼で加持する密教儀礼であり、土砂を遺体などに散ずることにより、往生できると信じられた。日本では光明真言による土砂加持が広く行われてきた。本論では、インドや中国における土砂加持に関する研究を踏まえ、日本において土砂加持信仰を宣揚した僧として明恵房高弁を取り上げた。具体的には、明恵房高弁の土砂加持に関する著作を網羅的に調べ、その理解や実践について六つのテーマを設けて研究した。その結果、明恵は、経典や儀軌の記述を踏まえながらも、土砂の選定や土砂加持の手段、また在家者にすすめる受持方法において特異な解釈を施していることが確認された。また、明恵房高弁は、土砂加持や呪砂の本質を説明する際、多く弘法大師空海の思想(『即身成仏義』『声字実相義』等)を援用していることが判明した。</p>

収録刊行物

  • 智山学報

    智山学報 69 (0), 279-307, 2020

    智山勧学会

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