校正式の傾き–切片関係の適用による土壌水分センサー5TEと5TMの簡易迅速校正法の開発

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タイトル別名
  • Simple rapid calibration method for soil moisture sensors 5TE and 5TM based on slope–intercept relationship
  • コウセイシキ ノ カタムキ-セッペン カンケイ ノ テキヨウ ニ ヨル ドジョウ スイブン センサー 5TE ト 5TM ノ カンイ ジンソク コウセイホウ ノ カイハツ

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抄録

<p>土壌水分センサー5TMと5TEについて,1組の体積含水率θの実測値とセンサーの出力値RAWを用いて供試土壌の校正式を決定する簡易迅速校正法を提案することを本稿の目的とした.その際,既往の文献で提案された土壌水分センサーEC-5の簡易迅速校正法と同様に,複数の土壌に対する校正式群から決定される,校正式の傾き–切片関係を適用した.また,校正式群が同時に交差すると見なせる特異点(RAW0, θ0)について,その体積含水率θ0と対応する比誘電率εa0を検討した.</p><p>高知県と熊本県において,複数組の体積含水率の実測値と出力値を用いて校正式を決定する現場校正法によって得られた校正式の傾きaと切片bの関係性を解析した結果,EC-5の場合と同様に強い線形性が示された.また,既往の文献で示されているabについても解析の対象に加え,1次式で表される傾き–切片関係式中の係数(傾きと切片)を決定するとともに,前述の特異点を同定した.本法を用いた場合,複数組の体積含水率と出力値を用いた現場校正法よりは精度は劣るものの,一般に用いられるTopp式よりも精度良く体積含水率を予測できた.また,EC-5の場合と同様に,5TEと5TMの校正式群も特異点を有することが示された.しかし,既往の研究でvan Genuchten式の残留体積含水率と見なしたθ0とεa0は,EC-5の場合と大きく異なった.</p>

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