最適資産配分問題における収益率分布推定方法の比較
抄録
<p>最適資産配分問題において収益率分布の推定はパフォーマンスに大きく影響する重要なプロセスである.これまでに様々な推定方法が提案されてきたが,近年特に注目を集めているのがRoss (2015)のRecovery Theorem (RT)を用いる方法である.この方法では過去データを利用せずに,推定時点のオプションの市場価格からフォワードルッキングな分布を推定できることから,資産配分において高いパフォーマンスを獲得できることが期待されている.そこで,本研究では株式と無リスク資産の2資産に対する最適資産配分問題を対象として,米国および日本における約20年間のバックテストの結果をもとに推定方法の特徴を整理し,パフォーマンスを比較する.分析結果からRTを用いた方法は多くのケースにおいて相対的に高いパフォーマンスを獲得できることが確認できた.また,RTを用いた方法とその他の方法の大きな違いは分布の平均(期待リターン)の推定値に現れ,その違いがRTを用いた方法の高いパフォーマンスに大きく寄与していることもわかった.これらの結果は資産配分においてフォワードルッキングな方法で期待リターンを推定することの重要性を示唆するものである.</p>
収録刊行物
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- ジャフィー・ジャーナル
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ジャフィー・ジャーナル 19 (0), 1-26, 2021
一般社団法人 日本金融・証券計量・工学学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390850733129561088
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- NII論文ID
- 130008029209
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- ISSN
- 24344702
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可