ブロッコリー根こぶ病におけるDRC 作成法の省力化および 圃場の発病ポテンシャル評価への応用

  • 斎藤 宏二郎
    株式会社 建設技術研究所 東京本社環境部
  • 長野 紀章
    株式会社 建設技術研究所 東京本社環境部
  • 安樂 遼
    株式会社 環境総合リサーチ 分析ソリューション部
  • 山崎 智美
    株式会社 環境総合リサーチ 分析ソリューション部
  • 野村 奏史
    株式会社 CTI フロンティア
  • 吉田 重信
    国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • A labor-saving method for creating broccoli clubroot dose-response curves (DRC) and evaluating field disease potential
  • ブロッコリー コンコブヤマイ ニ オケル DRC サクセイホウ ノ ショウリョクカ オヨビ ホジョウ ノ ハツビョウ ポテンシャル ヒョウカ エ ノ オウヨウ

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抄録

ブロッコリー根こぶ病に対する土壌のDose-response curve(病原菌密度-発病度曲線:DRC)を作成する手法の省力化を図るために,セルトレイ苗を用いた省力化法を検討するとともに,省力化法に基づく発病ポテンシャルの簡易的な評価の可能性を検討した。セルトレイ栽培植物を用いた従来の手法を基に省力化法を構築し,本法により園芸培土および現地土壌から調製した汚染土壌で育成された苗の発病程度を調べた結果,従来の手法による苗での発病程度とほぼ同等であり,汚染土壌中の休眠胞子密度に依存して発病度が高くなる関係性が得られた。さらに,29の現地圃場の土壌を用いて,省力化法により高汚染土壌で育成された苗の発病度に基づく発病ポテンシャルの簡易評価を行った結果,評価された各圃場の発病ポテンシャルが過去や当該年作の発病状況と関連する傾向が認められ,一定の有効性が確認された。以上のことから,本省力化法はブロッコリー根こぶ病のDRCの作成に有効であり,圃場の発病ポテンシャルの診断・評価に応用できることが示唆された。

収録刊行物

  • 土と微生物

    土と微生物 75 (1), 38-44, 2021

    日本土壌微生物学会

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