術前診断が困難であった乳癌胆管転移再発の1例

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タイトル別名
  • Metastasis of Breast Cancer to the Bile Ducts—A Case Report—
  • 症例 術前診断が困難であった乳癌胆管転移再発の1例
  • ショウレイ ジュツゼン シンダン ガ コンナン デ アッタ ニュウガンタンカン テンイ サイハツ ノ 1レイ

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説明

<p>症例は67歳,女性.19年前に左乳癌の診断で左乳房全切除術+腋窩リンパ節郭清を施行.病理診断は硬癌,pT1cN2M0,pStage III A(ホルモン受容体陽性,HER2陰性)の診断で術後化学内分泌療法施行も術後5年左鎖骨下リンパ節転移(ホルモン受容体陰性,HER2陰性),術後12年で多発骨転移が出現し,再発化学療法中であった.術後19年で肝機能障害および黄疸を発症,画像診断で胆嚢管・総胆管合流部付近の腫瘍および肝内胆管拡張を認めた.原発性胆管癌もしくは乳癌胆管転移が疑われ,肝左葉切除+肝外胆管切除術を施行した.病理組織学的に胆管上皮の既存構造が保持されており,既往の乳癌組織像に類似していることから乳癌再発胆管転移と診断した.ホルモン受容体陽性,HER2陰性であり,術後はフルベストラントおよびパルボシクリブ投与を開始し経過観察中である.乳癌胆管転移は極めて稀であるが,今回手術により乳癌再発の正確な診断,後治療の新しい選択および患者の生活の質の向上に貢献できた.</p>

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