直腸癌術後縫合不全加療中に発症した血球貪食症候群の1例

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タイトル別名
  • A Case of Hemophagocytic Syndrome due to Anastomotic Leakage of Rectal Cancer
  • 症例 直腸癌術後縫合不全加療中に発症した血球貪食症候群の1例
  • ショウレイ チョクチョウ ガン ジュツゴ ホウゴウ フゼン カリョウ チュウ ニ ハッショウ シタ ケッキュウドンショク ショウコウグン ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は41歳の女性で,前医にて直腸癌に対して腹腔鏡下低位前方切除術が施行された.術後7日目に縫合不全を発症し開腹ドレナージおよび回腸双孔式人工門造設されるも,遺残膿瘍のため術後25日目に当院へ転院となった.来院時は腹腔内にドレーンが留置されていた.熱発および炎症反応の上昇を認め,ドレーン培養でMRSA検出したためバンコマイシンを追加すると徐々に改善した.しかし,術後37日目より熱発の再燃を認めた.術後42日目に汎血球減少を認め,血球貪食症候群(以下HPS/HLH)を疑ったため,骨髄検査を施行し貪食像が認められた.HPH/HLHと判断し,プレドニゾロンを開始した.早期に汎血球減少の改善を認め,術後72日目に療養目的に転院となった.消化器癌術後のHPS/HLHは手術関連の感染症などを誘因に発症し,急性増悪で死亡した症例の報告もあることから早期の診断および治療介入をすることが重要である.</p>

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参考文献 (1)*注記

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