出生後にFemoral-facial syndrome(FFS)と判明した糖尿病合併妊娠の1例

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  • A case of femoral-facial syndrome(FFS)diagnosed after birth in an infant with a diabetic mother

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抄録

<p> Femoral-facial syndrome(FFS)は,大腿骨低形成と,眼瞼裂斜上や小顎などの特徴的顔貌を呈する稀な疾患で,母体の糖尿病との関連が指摘されている.今回,著明な大腿骨短縮から骨系統疾患を疑ったが,出生後にFFSと判明した糖尿病合併妊娠の1例を経験した.症例は37歳,1経産.2型糖尿病で治療中であった.妊娠19週より大腿骨の著明な短縮と変形を認めた.母体血清ALPは低値であり,妊娠29週に胎児3D-CTを撮像し,周産期良性型低ホスフォターゼ症または骨形成不全症I型が疑われた.児は在胎35週帝王切開で出生し,低く幅広の鼻,上唇の菲薄化,長い人中,小顎といった特徴的な顔貌と,両側大腿骨の低形成,左腓骨の無形成からFFSと診断された.著明な大腿骨短縮を認める糖尿病合併妊娠ではFFSも疑い,小顎等の顔貌所見の精査を行うことが重要である.</p>

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