後遺症なく経過したダニ媒介性脳炎の1例

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  • A case of tick-borne encephalitis without any sequelae

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説明

<p>症例は43歳女性.2018年5月に北海道の山中で左肩をダニにかまれたのち39°Cの発熱,頭痛及び嘔気を認め,髄液検査より髄膜炎と診断した.入院3日目以降に不穏,意識障害,失調様呼吸を認め,脳炎の合併を疑った.ステロイドパルス療法及び気管挿管,人工呼吸器管理を行い,症状はしだいに改善した.入院10日目に抜管し,その後の各種評価では明らかな後遺症を認めなかった.経過中,ダニ媒介性脳炎(tick-borne encephalitis,以下TBEと略記)ウイルス抗体が陽性と判明し,TBEと診断した.入院24日目に自宅退院した.日本で5例目となるTBE症例である.既報の4例はすべて重篤な経過をたどっており,今回のような軽症例は日本初となる.</p>

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