結節の鑑別における分子診断

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  • Molecular analyses for the diagnosis of the thyroid nodules
  • ケッセツ ノ カンベツ ニ オケル ブンシ シンダン

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抄録

<p>甲状腺結節の診断・鑑別に関しては,穿刺吸引細胞診と手術検体の組織診断という形態診断に基づくが,大規模な遺伝子解析の結果から甲状腺腫瘍における遺伝学的背景が明らかになり,乳頭癌においてはBRAFV600ETERT promoter変異と予後の関連も明らかになった。我が国において遺伝子パネル検査が保険適用になり,甲状腺癌症例の解析が少しずつ実施されている。</p><p>穿刺吸引細胞診に関しては,液状化検体細胞診(liquid-based cytology, LBC)の利用により,従来の形態診断のみならず,様々な遺伝子解析が可能となった。すでに欧米では甲状腺腫瘍を対象とした術前の遺伝子パネル検査が実用化されており,一定の実績を残している。今後エビデンスの蓄積により,術前から分子診断を実施し,術式や術後補助療法の選択へ応用することが期待されている。</p>

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