データ統合・見える化を活用したスマートファクトリーへの転換

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タイトル別名
  • Transition to Smart Factory with Data Integration & Visualization
  • データ トウゴウ ・ ミエル カ オ カツヨウ シタ スマートファクトリー エ ノ テンカン

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説明

<p>スマートファクトリーとは,インダストリー4.0を具現化した先進的な工場を指す。具体的には,あらゆる操業・品質データをIoTを活用して収集することで『見える化』を実現し,これらデータの因果関係を解析・活用することで『新たな付加価値を生み出せる工場』という定義となる。</p><p>近年あらゆる産業でスマートファクトリー化が加速している中で,製紙産業がやや遅れをとっていることは否めない。これからの製紙産業に予想される,マーケット縮小や更なるマーケットニーズの移り変わり,人材確保の困難化や省力化,遠隔での工場マネジメントなどに対応するために,スマートファクトリー化は必須であると言える。</p><p>弊社のdataPARCは,DCSやBM計,Excelに入力された操業・品質データといった異なる種類のデータを統合し,あらゆる階層が必要とする情報の『見える化』を実現するシステムである。具体的には,</p><p>1)経営層や本社には,各工場の生産状況やエネルギー原単位・生産損失の原因分析といった,経営判断に直結するデータをリアルタイムで提供することが可能</p><p>2)工場幹部には,各マシンの生産状況・品質・コストをリアルタイムで提供し,生産日報・月報を自動作成・自動配信することが可能</p><p>3)操業スタッフやオペレーターには,品質変動と操業データの相関,操業・品質トラブルの迅速な原因把握,データ収集に要す時間の圧倒的な削減を提供することが可能</p><p>操業・品質・コストといったデータが異なるデバイスやリソースから提供される現状では,データ収集・解析に膨大な時間を要し,迅速で的確な判断の妨げとなっている。本稿では,ユーザーフレンドリーで誰が見てもわかりやすい情報を,リアルタイムで且つ手軽に提供することができるデータ統合・見える化システム,dataPARCについて紹介する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 75 (3), 225-230, 2021

    紙パルプ技術協会

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