-
- 松本 昂大
- スリーエーネットワーク
書誌事項
- タイトル別名
-
- Marking Routes of Motion Verbs and Areas of Motion in Early Middle Japanese Sentences
- チュウコ ワブン ニ オケル イドウ ドウシ ノ ケイロ,イドウ リョウイキ ノ ヒョウジ
この論文をさがす
抄録
<p>本稿では,中古和文における移動が行われる場所の格標示の違いに注目し,移動が行われる場所を経路と移動領域に分類した。そのうえで,経路と移動領域を承けるかどうかによって,移動が行われる場所を承ける移動動詞を分類し,それらの場所格標示の方法を明らかにした。その結果,経路の格標示は主に「を」が,移動領域の格標示は主に「に」が担っていたということが明らかになった。経路のみ承ける動詞は経路の共起率の高低によって,経路を必須補語とする動詞とそうではない動詞の2種に分けられる。また,中世には,「に」が担っていた移動領域の格標示を次第に「を」が担うようになるという展開を示した。移動領域を承ける動詞には,移動領域の格標示が「を」に変わっていく動詞と中世も「に」が担いつづける動詞があり,前者は移動の様態を表す動詞で,後者は着点を自ら決定しない統御不能な移動動詞であった。</p>
収録刊行物
-
- 日本語の研究
-
日本語の研究 16 (3), 17-34, 2020-12-01
日本語学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390851165525048320
-
- NII論文ID
- 130008047486
-
- NII書誌ID
- AA11998386
-
- ISSN
- 21895732
- 13495119
-
- NDL書誌ID
- 030790559
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可