<i>N</i>-アシル-<i>N</i>-(2-ヒドロキシエチル)-<i>β</i>-アラニン塩のアミノ酸系界面活性剤:その特異な界面挙動とシャンプーへの応用

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タイトル別名
  • <i>N</i>-Acyl-<i>N</i>-(2-Hydroxyethyl)-<i>β</i>-Alanine Amino Acid-Type Surfactant: Specific Interface Behavior and Application to Shampoo
  • N-アシル-N-(2-ヒドロキシエチル)-β-アラニン塩のアミノ酸系界面活性剤 : その特異な界面挙動とシャンプーへの応用
  • N-アシル-N-(2-ヒドロキシエチル)-v-アラニンエン ノ アミノサンケイ カイメン カッセイザイ : ソノ トクイ ナ カイメン キョドウ ト シャンプー エ ノ オウヨウ

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説明

<p>アミノ酸系界面活性剤はシャンプーに広く使用されているが,アミノ酸系界面活性剤を主洗浄剤として理想的な泡量と弾力性を備えるシャンプーを開発することは容易ではない。この欠点を克服するため,われわれはヒドロキシ(OH)基を有するN-アシル-N-(2-ヒドロキシエチル)-β-アラニンアミノ酸系界面活性剤(HEA)を新たに合成した。基本特性と水溶液中の配向性を調査したところHEAは独特の界面挙動を示した。この挙動はOH基との水素結合によって影響を受けた結果生じたものと考えられるため,OH基を含まないN-アシル-N-メチル-β-アラニンアミノ酸系界面活性剤(LMA)と比較して,NMR(核磁気共鳴)で調べた。1 mmol/LのNOESY(核オーバーハウザー効果(NOE)を利用したNMR)によると,OH基をもつHEAはラウロイル基,およびヒドロキシエチル基の相関を示すピークを示したが,OH基をもたないLMAは相関するピークを示さなかった。この結果から,HEAのOH基が水素結合を形成することが示された。HEAは,配向した単分子膜からなる泡膜中においてもこの水素結合を形成すると考えられる。泡性能を評価した結果,HEAはLMAと比較して泡量,細かな泡サイズとその維持能力,および泡弾力に優れる特性を示した。そして,このHEAを配合したシャンプーは,優れた泡性能を有することがわかった。</p>

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