冠状動脈CTにおける低電圧撮影の画質と被曝線量~正常モデルおよびソフトプラークモデルにおける検討~

  • 小山内 暢
    弘前大学大学院保健学研究科 医療生命科学領域 放射線生命科学分野
  • 齋藤 陽子
    弘前大学大学院保健学研究科 医療生命科学領域 放射線生命科学分野
  • 大湯 和彦
    弘前大学大学院保健学研究科 生体情報科学領域 生体画像情報解析学分野
  • 石田 純一
    弘前大学大学院保健学研究科 生体情報科学領域 生体画像情報解析学分野
  • 佐藤 光栄
    弘前大学大学院保健学研究科 生体情報科学領域 生体画像情報解析学分野
  • 佐々木 泰輔
    財団法人 医療と育成のための研究所清明会あおもりPET画像診断センター放射線科

書誌事項

タイトル別名
  • Image quality and radiation dose with low tube voltage in coronary CT angiography: an experimental study with normal type and soft plaque phantom
  • IMAGE QUALITY AND RADIATION DOSE WITH LOW TUBE VOLTAGE IN CORONARY CT ANGIOGRAPHY : AN EXNERIMENTAL STUDY WITH NORMAL TYPE AND SOFT PLAQUE PHANTOM

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説明

冠状動脈CT における低電圧撮影法の画質や被曝線量を模擬動態ファントム実験で検討した.球体,チューブで心臓と冠状動脈を模し,各内腔を希釈造影剤で満たした.管電圧:120 (通常), 100, 80kV,管電流:300-400mA で撮影し, CT値,ノイズを計測してコントラスト比 (CNR) を算出した.視覚評価および被曝線量の評価も行った.管電圧低下に伴いノイズが増加したが,チューブ内腔のCT 値も上昇した.CNR は 120kV と 100kV で同等であったが 80kV では低下した.視覚評価でも同様の傾向だった.ソフトプラークの描出に関する検討も行い,120kV と 100kV で画質は同等であった.被曝線量は 120kV と比較して 100kV では約60%,80kV では約30%に減少した.管電圧 100kV の撮影では画質の低下なしに被曝低減が可能で,冠状動脈CT における低電圧撮影の有用性が示唆された.

収録刊行物

  • 弘前医学

    弘前医学 64 (1), 15-28, 2013

    弘前大学大学院医学研究科・弘前医学会

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