日本版栄養プロファイルモデル作成に向けた諸外国モデルの特性に関する基礎的研究

  • 横山 友里
    東京都健康長寿医療センター研究所社会参加と地域保健研究チーム
  • 吉﨑 貴大
    東洋大学食環境科学部食環境科学科
  • 多田 由紀
    東京農業大学応用生物科学部栄養科学科
  • 岡田 恵美子
    国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部
  • 竹林 純
    国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所食品保健機能研究部
  • 瀧本 秀美
    国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部
  • 石見 佳子
    東京農業大学農生命科学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on the Characteristics of Nutrient Profile Models in Other Countries for the Development of a Japanese Nutrient Profile Model
  • ニホンバン エイヨウ プロファイルモデル サクセイ ニ ムケタ ショ ガイコク モデル ノ トクセイ ニ カンスル キソテキ ケンキュウ

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抄録

<p>【目的】食品の栄養価を総合的に判断できるよう,特定の栄養素等の含有量で食品を区分またはランク付けする「栄養プロファイルモデル(以下,NPモデル)」が諸外国の栄養政策で活用されている。本研究では,諸外国のNPモデルを調査し,日本版NPモデル策定のための基礎資料の作成および課題整理を行うことを目的とした。</p><p>【方法】第41回コーデックス委員会栄養・特殊用途食品部会の議題「NPモデル策定のための一般ガイドライン」で共有された既存のNPモデル(97件)の一覧表を用い,対象モデルを抽出した。</p><p>【結果】採択条件に該当しないモデル(計75件)を除き,調査対象のモデル22件の開発国の内訳は,中南米(1件),北米(5件),欧州(5件),中東(1件),大洋州(2件),アジア(6件),国際機関(WHOの地域事務所)(2件)であった。食品の包装前面の表示(11件),ヘルスクレーム付与に対する制限(5件)を目的としたモデルは一般集団が対象であり,広告規制を目的としたモデル(6件)は子供が対象であった。モデルタイプは閾値モデルが16件,スコアリングモデルが5件,混合モデルが1件で,多くのモデルで摂取を制限すべき栄養素等として,熱量,脂質,飽和脂肪酸,トランス脂肪酸,糖類,ナトリウムを設定していた。</p><p>【結論】日本版NPモデルの策定にむけた検討課題として,対象栄養素,食品のカテゴリー分類,モデルタイプの設定等が示された。</p>

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 79 (3), 162-173, 2021-06-01

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

参考文献 (8)*注記

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