3焦点眼内レンズ挿入眼の残余乱視と焦点深度曲線

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  • Residual Astigmatism and Defocus Curve in Eyes with Trifocal Intraocular Lens

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抄録

<p>目的:3焦点眼内レンズ挿入眼の焦点深度曲線における残余乱視の影響について検討した.方法:2019年5月~10月に,当大学病院で日本アルコン製の3焦点眼内レンズ(AcrySof IQ PanOptix Trifocal,以下,PanOptix)を挿入し,術後1~3カ月の検査が可能であった21例29眼(平均年齢58.7±9.9歳)を対象とし,完全矯正に球面度数以下SE+1.0D~−3.0Dを0.5D刻みで乱視0D,−0.5D,−1.0Dの倒乱視を負荷し焦点深度曲線の検査を行った.結果:SE 0Dで0 logMAR以上は,乱視0D群100%,乱視−0.5D群62.1%と差があったが,両群ともSE+0.5D~−2.5Dまで0.1 logMAR以上の視力が得られた.乱視−1.0D群はSE 0D~−3.0Dまで乱視0D群に比べSE−1.0Dと−3.0Dを除き有意に不良で,乱視−0.5D群ではSE−1.5Dと−2.0Dを除き有意に不良であった.SE+0.5D,SE−0.5Dでは,残余乱視0Dでも視力は0 logMAR未満となった.結論:PanOptix挿入眼は残余乱視0Dで近方40 cm~遠方まで良好な視力が得られた.残余乱視−0.5Dの影響はSE 0Dのみであったが,残余乱視−1.0Dでは全距離で視力は著明に低下するため,高い精度の乱視矯正が必須である.</p>

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