鯨岡峻による「接面」の人間学における間主観的な理解の非対称性

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タイトル別名
  • Asymmetry of Intersubjective Understanding in Humanities of “Interface with Child” by KUJIRAOKA Takashi
  • クジラオカ タカシ ニ ヨル 「 セツメン 」 ノ ニンゲンガク ニ オケル カン シュカンテキ ナ リカイ ノ ヒタイショウセイ

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説明

<p>本稿は、鯨岡峻による「接面」の人間学において「間主観的」とされる理解が非対称であることを示す。鯨岡は、気持ちを向け合う二人のあいだに生まれる独特の心理的なトポスを「接面」と呼び、この「接面」で生じる現象の人間学的探究を試みた。「接面」の人間学の鍵となるのは、二者関係において間主観的に相手が分かるということである。鯨岡は、二者関係において相手の情動が伝わってくることに着目し、その現象を「情動の舌」というメタファーで語っている。但し、この「情動の舌」が伸びることは、実のところ、一方から他方への一方向的な他者理解である点で非対称的である。保育者-子ども関係においては、保育者による子どもの理解という側面のみを語っており、子どもによる保育者の理解について鯨岡は言及していない。さらに「情動の舌」で相手の情動が分かることは相手の情動が自然と伝わり、間違えることなく分かると考えられている点が独断的である。</p>

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