在宅酸素療法患者における携帯酸素使用時間の評価および,携帯酸素使用時間と認知症・抑うつ状態との関連

  • 三國谷 恵
    弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学講座 弘前中央病院 内科
  • 中村 邦彦
    弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学講座 弘前中央病院 内科
  • 奥寺 光一
    弘前中央病院 内科
  • 高梨 信吾
    弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学講座
  • 林 彰仁
    弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学講座
  • 森本 武史
    弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学講座
  • 當麻 景章
    弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学講座
  • 傳法谷 純一
    弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学講座
  • 田中 佳人
    弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学講座
  • 奥村 謙
    弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Time spent outdoors in patients undergoing long-term oxygen therapy and the correlation between dementia and depressive state.

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抄録

 慢性閉塞性肺疾患患者の増加に伴い,在宅酸素療法 (LTOT) を要する患者の増加が予測される.LTOT患者の携帯酸素ボンベ使用量から携帯酸素使用時間を評価した研究は少ない.LTOT患者54名において,携帯酸素ボンベ使用量から外出時間の算定を,また認知症・うつ状態の割合の評価と携帯酸素使用時間との関連性を検討した.認知症は改訂長谷川式簡易知能評価スケールを,うつ状態は自己評価抑うつ尺度を用いて評価した.また23名において1年後の再評価を行った.携帯酸素使用時間はばらつきが大きく,平均使用時間は1日1時間であった.LTOT 患者の41%に認知症を,24%にうつ状態を認めた.携帯酸素使用時間と認知症・うつ状態に関連は認めなかった.1年後の再評価では,うつ状態の割合は有意に上昇していた.LTOT患者の携帯酸素使用時間に留意し,認知症・うつ状態の評価を経時的に行う必要がある.

収録刊行物

  • 弘前医学

    弘前医学 62 (2-4), 129-137, 2011

    弘前大学大学院医学研究科・弘前医学会

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